バレンシア戦 〜個人的分析と感想〜

前半 〜流動的なポジショニング〜

気の利くバルベルデ

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前半は、チーム全体として、流動的なポジショニングが多いように感じた。特に気になったのは、モドリッチバルベルデの関係。右WGとして先発出場したバルベルデは中盤のバランスも気にしてポジショニングしているように感じた。モドリッチが上がり気味になり、攻撃を組み立ている時には、モドリッチのスペースをバルベルデがケアしている、というシーンが幾度か見受けられた。流動的にバルベルデが中寄りにプレーしていたということだ。そのため、モドリッチは攻めに重心を置いて、プレーをする事ができたように思う。

マドリーの2つの攻め手

前半、マドリーは2つの攻め手があったように見えた。

1つ目は、上記にもあるように、バルベルデが中寄りになり、モドリッチが後ろから上がってくるような攻め方。しかし、これは、モドリッチバルベルデが空けたスペースを使いながら攻撃するため、モドリッチはサイドで孤立。慣れないカルバハルとの連携は少なかった。

2つ目は、ポジション通り、バルベルデがサイドで広がり、中にスペースを作る攻め方。これはバルベルデが綺麗にスペースを何度も作りだしたが、チームのエースであるベンゼマが、アザールサイドに流れすぎて、そのスペースを上手く使えていなかった。ベンゼマがもっと真ん中で構えて、上がってくる味方を使う、というような攻撃パターンだと、もっとチャンスは増えたのかもしれない。また、割と中よりにプレーしていたアザールが逆サイドから流れてそのスペースに入っても面白かったかもしれない。

ベンゼマアザール

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しかし、サイドに流れたベンゼマが何もしていなかった訳では無い。サイドでは、アザールとの連携を構築していた。復帰戦2試合目のアザールは前節よりシュート本数も増え、ドリブルや切り返しのキレも増していた。そんなアザールと上手く連携していたように思えた。しかし、アザールサイドに固執しすぎた。もっと右サイドでの攻撃にも絡んで欲しかったところ。また、アザールはメンディーとの縦の関係ももっと構築する必要があるように思えた。

ベンゼマに合わせるクロスの質

マドリーは前半、クロスを上げてベンゼマに合わせるというシーンもあった。しかし、そのクロスの質はマドリーらしくない悪い質のものばかりだった。エースにボールが上手く入らないと、得点は厳しいのかも…

後半 〜最高の展開と復活の戦士〜

後半立ち上がりの守備陣形

マドリーは後半立ち上がり、定石通り、FW3枚がプレスをかけ、それに連動してクロース、モドリッチ、カゼミーロがプレスをかける、というやり方で、バレンシアを苦しめた。

カピタンの一瞬のプレー

後半、バレンシアは両サイドハーフを下がり目に配置し、コンパクトな陣形を組んできた。開始10分ぐらいは攻めあぐねるマドリー。しかし、背番号4番の男のプレーで局面は一気に変わる。相手のパスを素早く察知し、インターセプトし、カウンター。得点こそなかったが、ここからマドリーの攻撃にテンポが生まれる。そして、2回目のカウンター。アザールベンゼマの見事な連携。貴重な1点を取った。

復活!!アセンシオ!!

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73分に、遂に復活したアセンシオを投入。注目が集まるアセンシオだったが、コーナキックから流れたボールをメンディーが拾い、そのクロスに合わせたアセンシオが見事、ファーストタッチでゴールを奪った。さらに、86分には、右サイドでベンゼマへボールを預け、エースがゴラッソを決めた。これで、1G1Aとなった。

まとめ

ラ・リーガ再開から2試合目となったマドリー。前節とは打って変わって、前半は相手の攻撃を凌ぐような展開。しかし、後半には1得点をし、復帰となったアセンシオを投入し、そこから2点をゲット。この試合は、マドリーにとっては、完勝という言葉が1番合うだろう。次に、点を取って欲しいのは、やはり、復調してきたアザールではないだろうか。

ラ・リーガ29節

レアル・マドリードVSバレンシア

3ー0

2020 6/19 Madridfan14