アトレティコ・マドリード戦 〜個人的分析と感想〜

初めに

コロナの影響はまだまだ続くものの、ラ・リーガでは熱い1戦が幕を開けた。レアル・マドリードVSアトレティコ・マドリードマドリードダービー。今シーズン無敗かつ2失点というとんでもない記録で首位に立っているアトレティコに対し、CLグループステージで紆余曲折があったものの、結局王者の意地を見せ、グループステージ首位で突破したレアル・マドリード

そんな2チームの1戦を見ていく。

f:id:madridfan14:20201213173427j:image

前半 〜先制点の重み〜

〜立ち上がりの中盤〜

立ち上がりのマドリーは中盤に気になる点があった。アンカーにカゼミーロ、インテリオールにモドリッチとクロース。CL3連覇に貢献した黄金の3人。カゼミーロはいつも通りの動きに見えたが、モドリッチ、クロースは下から組み立てる意思が見受けられた。しかし、アトレティコは3バック(WBを入れて5バック)。外に展開をしても常に両ウイングはマークされている。ベンゼマだけで相手の2、3枚を剥せる訳でもないので、2人のうちどちらかは前線に上がり、細かいパスで中央突破を試みるのも面白かったかもしれない。もしくは、ベンゼマが降りてモドリッチ、クロースとパス交換をするなら、両ウイングがベンゼマの開けたスペースに走り込んでも面白かったかもしれない。いわゆる偽9番というやつだ。

f:id:madridfan14:20201213180903j:image

〜得点後のマドリー〜

前半15分、コーナキックからカゼミーロがヘディングで押し込み、1ー0に。その後のマドリーはモドリッチ、クロースを中心にサイドに散らしたり、ボールを下げて相手の体力を奪ったりと、上手く時間を使い、相手のフラストレーションを溜めた。その分、アトレティコはファウルが増え、ますます悪循環へと陥った。

後半 〜試合の運び方〜

レアル・マドリードが上手かった所〜

前半はアトレティコからすると、思ってもみない時間帯に、思ってもみない形で失点してしまった。そのため、ゲームプランが崩れた形になっただろう。逆にマドリーはいい形で前半を終え、後半もいい形で入った。後半はアトレティコが交代枠を早い段階で多く使い、流れを変えようとしたが、モドリッチ、クロースのコンビが上手かった。少し低い位置でボールを捌き、ボールを支配し続けた。この試合のトニルカコンビの躍動は先制点を取るまでを除いて物凄かった。そしてその後、カルバハルのスーペルゴラッソ(素晴らしいゴールの意)も決まり、見事2ー0で勝利した。

f:id:madridfan14:20201213185037j:image

終わりに

この試合はマドリーのほぼ完勝と言っていい試合だった。所々気になる点があったものの、試合の入り、進め方、終わり方、全てにおいてマドリーが勝っていた。ラ・リーガはまだまだ続く。リーグ戦2連覇なるか。グループステージギリギリで突破したCLもどこまで結果を残せるか。これからのジダンマドリーに期待が募る。

ラ・リーガ 第13節

レアル・マドリードVSアトレティコ・マドリード

2ー0

2020 12/13 Madridfan14

 

 

 

バルセロナ戦 〜個人的分析と感想〜

初めに

昇格組のカディスに敗れ、CLグループリーグ第1節で格下シャフタールにも敗れた中で迎えた伝統の一戦エル・クラシコ

見事3ー1で勝利を収めたマドリーだか、なぜ勝てたのか?勝つべくして勝ったマドリーはバルセロナに足りなかったものがあった。この一戦のキーワードとなるのは、「ライン間」

なぜこのキーワードがマドリーを勝利に導いたか、伝統の一戦を見ていく。

f:id:madridfan14:20201025103403j:image

前半 〜注目の両サイド〜

マドリーは右WGにアセンシオ、左WGにヴィニシウスを起用。試合前からこの2人に大きな注目が集まった。この2人からチャンスは生まれると多くのファンは期待した。

そして、戦いの火蓋が切って落とされた。

この試合、バルセロナは右SBにデスト右SHにペドリという新戦力を起用。特にデストはヴィニシウスを終始苦しませた。1対1の局面でヴィニシウスは仕掛けるもフィジカルが強く、スピードもヴィニシウスに劣らないデストに頭を悩ませる。右WGのアセンシオはジョルディアルバ、コウチーニョの守備に追われ、前半は少し控えめのように感じた。

〜ゴールを生み出したライン間〜

そんな中、ゲームを加速させる2人の男がいた。カリム・ベンゼマとフェデリコ・バルベルデ。前半5分に見事な連携からゴール。

f:id:madridfan14:20201025112244j:image

このゴールに結びついたのはこの試合のキーワードである ライン間 でベンゼマがボールを受け、見事なスルーパスバルベルデへ送ったからだった。

〜クロースの役割〜

この試合、クロースはライン間で受けて前線へパスを供給するような役割かと思われたが、意外にも上がらず、下から組みたてた。しかし、効果的なパスは見られず、攻めあぐねた。そして、前半は1ー1で終了。

f:id:madridfan14:20201025121806j:image

後半 〜良い試合展開、良い締め方〜

セルヒオ・ラモスの存在感〜

前節、セルヒオ・ラモスが出られず、奮わなかったレアル・マドリードクラシコには先発出場し、相変わらずのプレーを見せた。63分にはPKを決め、キャプテンの存在感を見せた。

〜後半に流れを作り出した1人のMF〜

後半、試合を決定づけるような展開を作り出した1人のMFがいた。その名も、ルカ・モドリッチ。クロースとは打って変わって相手の最終ラインと2列目(ダブルボランチ)の間に侵入し、マドリーにリズムをもたらす。モドリッチがライン間に入ってはパスをはたき、チャンスを作り出す。

f:id:madridfan14:20201025191753j:image

そして、この試合の幕を下ろす最高の展開が90分に起こる。デヨングと上手く入れ替わりライン間を上手く利用。そのままヴィニシウスへスルーパス。キーパーが飛び出てこぼれ球をロドリゴが拾い、モドリッチへ。十八番のアウトスピンキックでゴールネットを揺らす。

試合終了。見事3−1で宿敵を破った。

終わりに

伝統の一戦は見事マドリーが勝ち点3を勝ち取った。まだまだこれで終わるはずがない。マドリーならCLもこれから巻き返して王者に返り咲いてくれるだろう。その時を信じて。

Hala Madrid!!!

ラ・リーガ第7節

レアル・マドリードVSバルセロナ

3ー1

2020 10/24 Madridfan14

 

 

 

 

 

 

マンチェスターシティ戦 〜個人的分析と感想〜

初めに

UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16

前節はベルナベウで1ー2と敗北を喫したマドリー。今節はエティハドスタジアムに乗り込み、逆転勝ちを狙う。

巷ではラモスのいないバックライン、カゼミーロVSデブライネなど、注目されたポイントはいくつかあった。それらがどう試合に作用したのか、見ていこう。

f:id:madridfan14:20200808060728j:image

前半 〜困惑と期待〜

〜下からの組み立てが引き出したもの〜

立ち上がり、慎重に入ったリーガ王者。下からしっかりと繋ぎ、組み立てようという狙いだった。しかし、その思惑はすぐに崩れる。シティの前線プレスは思った以上にハマり、連動感があった。ヴァランが出しどころに困り、ジェズスに取られる。最後はスターリングに決められてしまった。ラモスがいないバックラインの不安定感が露骨に出てしまった。これでマドリーは焦り始める。下からの繋ぎをやめ、セカンドボールを狙う。モドリッチ、クロースらがリズムを作り出す。そして、ロドリゴの突破からベンゼマのヘッド。これで1ー1(2ー3)となった。

〜両チーム、中盤での攻防〜

前後半、特に気になったのが両チームの中盤。マドリーはいつも通りカゼミーロを底に配置し、クロース、モドリッチは自由に動き、チームの組み立てを行う。ここで、ミスマッチが起こった。

f:id:madridfan14:20200808062841j:image

上図のような場面がいくつかあった。これらの場面はシティの決定的場面を作り出していた。モドリッチ、クロースは上がると、カゼミーロはいつも通り中盤1人でディフェンスを行う。シティのシステムは4ー3ー3のため、カゼミーロはシティの中盤2人を1人で見なければならなかった。さらに、この試合カゼミーロはボールロスト、パスミスが目立った。それも相まって、自陣でのボールロストが増え、必然的にシティのチャンスが増えた。

後半 〜限界が近づくマドリー〜

〜修正、広々とした展開へ〜

後半のマドリーはジダンの修正が効いたのかモドリッチ、クロースを中心にサイドを使い、ワイドな展開へ。スペースも生まれ、ベンゼマへのパスも通りやすくなった。

〜シティが仕掛けた罠〜

しかし、それが続いたのも後半中盤まで。そこからまた、シティに追い風が吹く。そうさせた要因…

それは「ポジショナルプレー」だ。ポジショナルプレーとは、スペースとボールによって相手に優位性を作る概念のこと。ペップはポジショナルプレーの信望者として有名でこれにより勝利がもたらされた試合も多くある。

シティは特にバイタルエリアで連続的な三角形をつくり、マドリーを撹乱した。三角形を作り、DFを引き出し、スペースを作る。そしてまた三角形を作る。この一連のプロセスがポジショナルプレーで、これによって、後半は段々とシティの流れになってしまった。

まとめ

悔しくも負けてしまったマドリー。1点差まで迫ったものの、シティが強かった。マドリーは中断明けの試合のような軽やかさやテンポがあまりなかったのも一つあるかもしれない。繋ぐマドリーに対して、前線からプレスをかけ、2CB、カゼミーロの辺りを狙ったシティの作戦は成功した。マドリーならもう少し出来ると思ったが、大舞台でカピタン不在、1ー2からというのは厳しかったのかもしれない。来年はまた、欧州王者へ返り咲いてくれることを信じている。Hala Madrid!!

UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16

レアル・マドリードVSマンチェスター・シティ

1ー2(2ー4)

2020 8/8 Madridfan14

 

 

 

 

 

ビジャレアル戦 〜個人的分析と感想〜

前半 〜集中力の高いマドリー〜

繋ぎながら攻め上がるマドリー

前半、マドリーはしっかり繋げる攻めを展開。サイドに振りながらミドルシュートも打つ。しかし、しっかりブロックを作るビジャレアルの守備を崩すことに関しては、あまり上手くいっていない印象。ボールを持ちながら、攻め方を模索するような時間の経過の仕方だった。また、ボールを受ける前線3人は、流動的に動く。ロドリゴは幅をとって中のスペースを供給。アザールは、やや内側寄りでビジャレアルのライン間を狙う。ベンゼマは両翼に連動して、サイドに流れたり、中央で構えたりと、面白い動きも多々あった。

美しいショートカウンター

f:id:madridfan14:20200717045540j:image

それでも29分、相手の楔をカットするカゼミーロ。それをモドリッチが拾って持ち上がり、エースベンゼマへ。攻め悩むマドリーを救う素晴らしく、美しいショートカウンターで、先制となった。

守備の安定感

前半はあまりヒヤッとするシーンも少なかった。4バックを中心に、カゼミーロなども連携して人に対してしっかり守備をする。さらに、カウンターになれば、2人以上で1人に対して守備をし、カウンターを封じる。ビジャレアルのシュートはたったの1本。上手く守れているような印象だった。また、クロース、特にモドリッチベンゼマらと連携して前線からのプレスにも加担して、チームの守備を締めていく。モドリッチは攻めからも守りからもコンディションの良さを感じた。

後半 〜優勝へ差し迫るマドリー〜

チームの統合力

後半、カピタンが飛び出した所からPKを獲得。そこから一悶着あったものの、ベンゼマが沈めて、合計20得点という大台に乗せた。終盤は試合を締めるという点で、少し苦しんだが、チーム全体で守り、最後には、幻のゴールとはなってしまったが、ヴィニシウスの突破力、アセンシオの決定力を垣間見ることが出来た。そして、歓喜の笛が鳴った。ついに、3シーズンぶりに、ラ・リーガ優勝を成し遂げた。クリスティアーノ・ロナウドが抜けてから、得点不足に苦しむも、エースベンゼマの台頭、中盤の新星バルベルデ、若手のヴィニシウス、ロドリゴの輝き、アザール、アセンシオの復帰などで、チームは段々と良くなっていく。名監督ジダン監督のチーム復帰も相まって、険しい今季の道のりを乗り越え、レアル・マドリードは新しい銀河系軍団として、地位を確立していった。

これからのマドリー

ラ・リーガ優勝を果たしたマドリー。これから、まだ8月にはチャンピオンズリーグセカンドレグが残っている。そこまでコンディションを保ちつつ、1ー2とビハインドで、ラモスは出場停止。ここを乗り越えればチャンピオンズリーグ制覇も夢ではない。まだまだ、これからもタイトルを取ってくれると信じている。これからもマドリディスタに夢を見させてください。

Hala Madrid!!!!!!!

f:id:madridfan14:20200717061338j:image

 

 

 

 

 

アスレティック戦 〜個人的分析と感想〜

前半 〜耐えに耐え抜く両チーム〜

連日のゲームの疲れか暑さか

前半、マドリーは決定的なチャンスは無かった。立ち上がりはベンゼマにボールが渡っていたものの、前半終盤はほとんどボールは入らなかった。珍しくラモスがミスをしたり、他選手のパスミスなど、ランチタイムのゲームで、強い日差しが当たっているからか、中2日、3日という過密日程の影響か、ココ最近のマドリーらしくなかった。(前2節は見られていないが。)

中盤の3人

マドリーの中盤は前半、モドリッチが下に降りて展開をする場面が多かった。すると、中盤で展開する選手がいない印象だった。1点勝負になりそうな試合で、中盤を支配できないのは辛いので、バルベルデ、もしくは交代でクロースなど、後半はそこにも注目したい。

ベンゼマとアセンシオの流動性

f:id:madridfan14:20200705215752j:image

しかし、この試合面白かったのは、ベンゼマとアセンシオの阿吽の呼吸。アセンシオがベンゼマに合わせているのか、お互いに流動的に動き、ベンゼマがサイドに流れればアセンシオが中央へと、あいてのマークを剥がしてスペースを作る場面はいくつか見受けられた。故に、ベンゼマロドリゴの連携はあまり見られなかった。3枚で流動的にかき乱せば、相手をもっと困惑させられるかもしれない。

試合のカギは選手交代

この試合、この展開を打開できる策として、1つに選手交代を上手く使うこと、があるだろう。疲れ、暑さに対抗するために、5枚の交代枠を使うことは有効だろう。クロース、ヴィニシウス、イスコ、ベイルなどなどスターは勢揃い。後半はもっとアクションの多い試合にして欲しい。

後半 〜得点パターンとその後〜

ラモスのPKゴール

f:id:madridfan14:20200705225753j:image

最近のマドリーはPKをゲットし、ラモスが決める。この得点パターンが多い。(この試合でラモスは今シーズン10点目)グリーンシートで何とか勝ち点3を取っているものの、圧勝、完勝という試合は少ないように感じる。流れの中での特典がない分、PKが取れない試合で得点が出来るだろうかという懸念がある。この試合のマドリーはPKこそ取れたものの、前線でのテンポの良いパスは少なく感じた。だから、決定的なチャンスがなかったのも少し気にかかる。

注目の選手交代

後半、得点後のマドリーの試合の締め方に注目してみよう。まずは、バスケスとヴィニシウスを投入。リトリートでカウンター狙いに戦術を切り替えたと感じた。狙いは的中。両翼は下がり目で、守備にも貢献。さらに、ボールを奪ったら縦に走る。次に、クロースを投入。ボールを落ち着かせて、試合を締めるという考えのように感じた。この2つの交代枠の使用によって、勝ち点3をしっかりとものにした。

まとめ

f:id:madridfan14:20200705231307j:image

ここ最近はマドリーの得点パターンがPKになりつつあるのが怖いところ。流れの中でマドリー特有のパステンポでの得点も見たい。しかし、しっかり勝ち点3を取ったのは喜ぶべき点。2位バルセロナとの勝ち点差は7と着実にリーガ優勝に向け、試合をこなしている。

ラ・リーガ34節

レアル・マドリードVSアスレティック

1ー0

2020 7/5 Madridfan14

 

 

 

 

 

マジョルカ戦 〜個人的分析と感想〜

前半 〜ゆっくりなワイド展開〜

スロースタートなマドリー

この試合、マドリーはかなりゆったりとした入り方だった。前線からハイプレスするわけでもなく、楔が入ったら対応していく。そんな入り方だったように思えた。

お互いにワイドな展開

前半半ば、段々とワイドに開く展開へとなっていく。この試合、マドリーは縦に速いウインガーである、ヴィニシウス、ベイルを起用。サイドから攻め上がる形が何度も見られた。そこに、ベンゼマアザールモドリッチバルベルデらが連動する。マジョルカは攻守の切り替えが全体的に遅く、バイタルでもスペースが生まれることが何度か見られた。その象徴として、ベイルのシュートがあった。マジョルカは右から左、左から右に流れるアザールを捕まえきれなかったので、そこを使えばもっとチャンスは増えたかもしれない。

カゼミーロ不在…

f:id:madridfan14:20200625194419j:image

この試合、累積警告で出場停止となってしまった絶対不動アンカー。ワイドな展開だけに、この男がカバーしていたエリアは多々空いていた。そこに、日本の宝、久保建英が何度か侵入した。ラモスが前に出ていってカバーしていたが、スルッと抜けられてしまうとピンチになる場面だった。しかし、流石のラモス、目立ったミスはほとんどなかった。にしても、カゼミーロがいないだけでスペースが空き、楔も通されてしまうというのは、ヒヤヒヤする。どうにかみんなでカバーして欲しい。

ブラジルの新星

f:id:madridfan14:20200625194912j:image

前半、特に輝いていたのは、ブラジルの期待の新星、ヴィニシウス・ジュニオール。1得点を奪った決定力(2本目も惜しかった)、流石のスピード、しっかり戻ってのディフェンスなど、ココ最近はコンディションを上げてきている。まだまだ暴れられると思うので、是非頑張って欲しい。

後半〜疲れか、制御か〜

後半立ち上がりのマドリー

後半、立ち上がりは前半とは変わって前目にプレスをかけ、もう1点奪おうという姿勢が見られた。その思惑通り、攻め続けた結果、ラモスのフリーキックのゴラッソで1得点を追加した。

1得点した後のマドリー

マドリーがもう1得点し、2ー0とした。その後も、落ち着いた攻め方を続けるマドリーはセーブしながら戦っていたように見えた。中2日、中3日のような超過密日程では、常に100%では戦い続けられないので、このような試合になったのだろう。

交代枠の豪華さ

とは言っても、マドリーは他のクラブにないほど選手層が厚い。この試合も、アセンシオ、クロース、イスコらが途中出場という形で使えるのはマドリーだからだろう。ジダンの洗練された守備組織や攻撃のリズムはどの選手が出ても素晴らしいものだ。

まとめ

超過密日程で段々と疲労が溜まってくるだろうという時期。ジダン監督は交代枠5枠、サブメンバーを上手く起用しながら今シーズンを乗り切って欲しい。豪華な選手層は、いくつもの戦術を生み出すことが出来ると思っている。

好敵手バルセロナはメッシの起用が続く。こちらが選手を上手く使えれば、バルセロナとの首位争いを必ず制すことが出来るはずだ。

〜番外編〜

久保建英とマドリー

f:id:madridfan14:20200625222818j:image

この試合、もちろん注目された久保建英マジョルカで武者修行を続ける19歳はマドリーへの復帰は出来るのだろうか。

マジョルカという久保の個人技が必要とされているクラブで、守備、ドリブルは磨きがかかってきていると感じた。マジョルカはリーガの中でも下位に位置しているクラブ。今期リーガ最多失点数を記録してしまっており、当然、守備も求められる。そして、マドリーほどの戦術眼を持った選手は少ないように感じる。そんな孤立してしまう中で、ドリブルは必要になる。必然的に磨かれる守備とドリブル。そして、ボールタッチは流石の上手さ。

レンタル移籍前の久保と比べれば、数段上の選手になっているのではないだろうか。個人的にもう一度、モドリッチやクロースなどの超一流選手と共に白いユニフォームを着て、ベルナベウでプレーして欲しい。久保の3人抜きシュートや、その他、久保のプレーを間近で見たジダンは、戻ってこいと声をかけるだろうか。それとも武者修行はまだ続くのか…

ラ・リーガ 31節

レアル・マドリードVSマジョルカ

2ー0

2020 6/25 Madridfan14

 

 

 

 

 

レアル・ソシエダ戦 〜個人的分析と感想〜

前半〜展開に苦しむマドリー〜

立ち上がりの堅実なサッカー

ウーデゴールを擁するレアル・ソシエダとの対決だったマドリー。立ち上がりは非常に丁寧に繋ぐサッカーだった。ボールを奪ったら確実にボールを回し、しっかりと相手ゴールに近づく戦い方が見受けられた。2CB、GKに戻しても蹴り出さず、しっかり下から繋いでいた。

ソシエダの守備に苦しむクロース

しかし、時間が進むにつれて段々とソシエダの守備が変わっていく。真ん中を固めてクロースに組み立てを許さない。マドリーは組み立て役のクロースがいなくなってしまう。もう1人の組み立て役のモドリッチは出場していないため、相手はクロースだけに的を絞れた。結果、組み立てに苦労し始めるマドリー。すると、カゼミーロを2CBに吸収したり、2CBがグランダーパス、ロングパスを織り交ぜながらの組み立てをしたりと最終ラインが組み立てを行う。しかし、FWとの距離は遠い。組み立てにくさはあった。攻撃も段々とロングボールが増え、ヴィニシウスを走らせる攻撃が始まった。

カゼミーロ 次節出場停止

前半半ば、カゼミーロが空中戦の競り合いで相手選手の顔に手を当ててしまう。これにはイエローカードが出る。ここまでリーチがかかってしまっていた絶対不動アンカー。遂に累積警告が出てしまい、次節のマジョルカ戦は出場停止となる。

ハメス・ロドリゲスは…

f:id:madridfan14:20200622211940j:image

この試合、リーガ再開後初出場、初先発となったハメスはどうだっただろうか。前半は物足りない感じだった。まだまだ輝けるポテンシャルは持っている。個人的には頑張って欲しい選手の一人。前節、前前節のアザールのような動きだったと感じた。右サイドのポジションだが、中央、左サイドと動いたが、再開後初出場が響いたのか、あまり効果的な動きはなかった。少しボールタッチもやりにくそうな感じも見受けられた。左サイドでは、マルセロとヴィニシウスが縦の関係を築いているので、少し攻撃が停滞してしまう場面も幾度かあった。アザールよりは印象的なプレーは少なかった。

ハメスの空けた右サイド

ハメスが流れて空いた右サイドには、カルバハル、バルベルデが上手く持ち上がり、クロスを上げていたように思えた。特に、カルバハルは積極的に上がり、クロスを上げて攻撃参加していたように思う。

後半 〜首位へのカウンドダウン〜

速いヴィニシウス

f:id:madridfan14:20200622211946j:image

後半は特にヴィニシウスが縦へ走ってクロス、フィニッシュという場面が増えた。これを見るだけでもヴィニシウスは加入後よりも動きはより良くなっていることが分かる。そんな中、ペナルティエリア内で倒されたヴィニシウスがPKゲット。ラモスが落ち着いて沈め、1ー0。

組み立て役へのスペース

後半は段々とソシエダも中央の守備が甘くなってきて、クロースが散らすパスや組み立てのパスを供給できるようになってきた。そんな中、右でバルベルデが抜けて、ベンゼマが決める。これで2ー0とした。

得点されるものの守り抜く

その後、右サイドからのクロスでカルバハルが競り合った後ろに潜んでいた相手選手が豪快に足を振り抜き、2ー1となった。そこから、ソシエダに段々と攻め込まれる。マドリーはラモスが接触で膝を痛めて下がり、危ない場面も何度かあった。それでも、流石のマドリー。なんとか持ちこたえ、勝利を手に収めた。

まとめ

f:id:madridfan14:20200622211943j:image

マドリーはこの試合を勝利し、バルサとの直接対決を制しているため、勝ち点が並んだが、首位へと返り咲いた。ハメスは久しぶりの出場だったが、特に守備でいい印象を残した。しかし、やはり欲しいのはゴール。何とか頑張って欲しい。そして、マドリーの選手層はやはり厚い。選手交代枠5枠を上手く使いながら、この先も戦って欲しい。今季のマドリーなら、必ずリーグ優勝出来るはず!!

Hala Madrid!!!

 

ラ・リーガ 30節

レアル・マドリードVSレアル・ソシエダ

2ー1

 

2020 6/22 Madridfan14